たけのこ日記

四国の出版社で働く、20代編集者の日常。

「はがしたくなる」を誘う。

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会社で来客された方に渡すミネラルウォーター。

特に別段気にせず渡して、自分も飲んでいたのだけれど、先輩からある話を聞いた。

 

あるライターさんとの打ち合わせ。

会社に来てもらったのでミネラルウォーターを渡した時、目の前でいきなりラベルを剥いだのだそう。

 

ライター「ベリッ!(ラベルを剥ぐ)」

先輩「え?〇〇さん(ライターさん)、どしたんですか?」

ライター「え、剥いだのよ」

先輩「いやいや、それは分かりますけど…。でもなんでですか??」

ライター「だって、ダサいもの。」

 

このメーカーではないかもしれないので、それは留意いただきたいが、どうやら「ラベル」という存在そのものがダサいようである。

売り文句や派手なデザインが散りばめられていることが嫌なのだそうだ。

 

少し極端ではあるけれど、まあそれも確かにと思うところもある。

手に取ろうとする時は「〇〇の天然イオン水」とか「ミネラル豊富」みたいな文言で消費者の目を引いたとしても、買った瞬間、その役目はなくなってしまうしむしろ邪魔になってしまう。

食品表示の観点で、必要最小限の表示は必要だけど、いっそ無くてもいいんじゃないかとも思ったりしてしまう。

 

ただ、そのダサいを逆手に取って「はがしたくなる」が操作できたとしたら…?

息の長い広告の方がコスパはいいかもしれないけど、捨てる時どの道剥ぐならば、それがどのタイミングでも買った本人としてはそんなに変わらない気がする。

 

こんなクセのあるライターさんをギャフンと言わせたいというのもあるけど、こういうのが裏で糸を引くみたいにできたらいいなあと思う。

 

今日もよき日を!